会社法の実務力を“資格”で証明する|会社法法務士認定試験を徹底解説

企業法務の分野において、近年ますます重要性を増しているのが「会社法」の知識です。株式会社を中心とした企業活動は、会社法を軸に設計されており、設立から運営、組織再編、解散・清算に至るまで、あらゆる局面で会社法の理解が欠かせません。

しかし一方で、「会社法は難解」「条文が多く実務にどう結びつくのか分かりにくい」と感じているビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。

そんな中、会社法の知識を実務レベルで体系的に証明できる資格として注目されているのが、全日本情報学習振興協会(AJLS)主催の「会社法法務士認定試験」です。

本記事では、会社法法務士認定試験の特徴、試験内容、活かし方、どんな人におすすめなのかを、実務目線で詳しく解説します。

目次

会社法法務士認定試験とは?

会社法法務士認定試験は、その名の通り、日本の会社法に関する深い理解と、それを実務に活用できる能力を証明するための試験です。

試験の目的と位置づけ

現代のビジネスシーンでは、コンプライアンス(法令遵守)の徹底が叫ばれています。特に「会社」という組織がどのように運営されるべきか、株主の権利はどう守られるか、不祥事を防ぐためのガバナンスはどうあるべきか。これらすべての根幹にあるのが「会社法」です。

本試験は、難解と言われる会社法の条文をただ暗記するのではなく、「実務で何が重要か」に焦点を当てているのが特徴です。

主催団体について

主催は「個人情報保護士」などの検定で知られる全日本情報学習振興協会です。同協会は、ITや法務など、実務に直結する資格を数多く運営しており、本試験もその一環として、企業ガバナンスの担い手を育成するために設立されました。

なぜ今「会社法法務士」が注目されているのか

コーポレート・ガバナンス強化の流れ

企業不祥事やガバナンス不全が社会問題となる中、取締役会の役割や株主対応、内部統制の重要性は年々高まっています。これらの根拠となるのが、まさに会社法です。

総務・法務・管理部門において、会社法を正しく理解している人材の価値は確実に上昇しています。

中小企業でも会社法対応が不可欠に

「会社法は大企業の話」と思われがちですが、実際には中小企業であっても、

  • 株主総会の運営
  • 取締役・監査役の責任
  • 定款変更
  • 組織再編や事業承継

など、会社法の知識が必要な場面は非常に多く存在します。

外部専門家に丸投げするのではなく、社内に一定の知識を持つ人材がいるかどうかが、経営のスピードと安定性を左右する時代になっています。

実務型資格としての信頼性

司法試験や司法書士試験のような難関国家資格と異なり、
会社法法務士認定試験は実務に必要なポイントを効率的に学べる設計が特徴です。

「実務で会社法を使う人」にとって、学習コストとリターンのバランスが非常に良い資格だと言えるでしょう。

会社法法務士を取得するメリット

総務・法務・管理部門での評価アップ

会社法法務士は、企業の管理部門と非常に相性の良い資格です。

  • 株主総会・取締役会の運営
  • 定款・社内規程の理解
  • 経営層への法務的助言

こうした業務に関わる方にとって、専門性を客観的に示せる肩書きになります。

キャリアアップ・転職時の強みになる

「法務経験あり」と口で説明するよりも、「会社法法務士資格保有」と履歴書に書けることの説得力は非常に大きいものです。

特に、

  • 中堅・中小企業の法務担当
  • 管理部門責任者候補
  • コンサルティング業務

を目指す方にとって、有効なアピール材料となります。

他資格との相乗効果が高い

会社法法務士は、

  • 行政書士
  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士
  • 税理士

などの資格と組み合わせることで、業務の幅を大きく広げられる資格です。

特に事業承継や企業支援分野では、会社法知識は必須スキルと言えるでしょう。

合格後のキャリアパス

合格者には「会社法法務士」の認定証が授与されます。これがキャリアにどう影響するのでしょうか。

名刺への記載

認定ロゴを名刺に記載することで、対外的に「法的知識に基づいたビジネスができる人物」であることをアピールできます。特に営業職やコンサルタントにとっては、信頼構築の武器になります。

社内での評価向上

総務部や法務部、経営企画室において、株主総会の運営や議事録作成、登記手続きの補助など、直接的な実務で力を発揮できます。

上位資格へのステップアップ

本試験で会社法の基礎を固めることで、司法書士行政書士、あるいはビジネス実務法務検定1級といった難関資格への挑戦が非常にスムーズになります。

会社法法務士認定試験について

分類

民間資格

受験資格

誰でも受験できます。

申込期間

  • 10月下旬~1月中旬
  • 2月中旬~5月上旬
  • 6月下旬~9月上旬

申込方法

インターネットで申し込みできます。

試験日

  • 2月中旬
  • 6月中旬
  • 10月中旬

合格発表

試験より約1ヶ月後

受験料

  • 一般:16,500円(税込)
  • 学割:13,200円(税込)

CBT受験は別途会場費2,000円が掛かります。

試験方式・受験方法

受験方法は柔軟で、ライフスタイルに合わせて選べます。

公開会場試験

全国主要都市の会場でマークシート方式。

オンライン受験

360度カメラを使用し、自宅から受験可能。

CBT試験

全国のテストセンターでパソコン受験。

試験地

  • 公開試験
    東京、名古屋、大阪、
  • CBT試験(全国の提携校でのパソコンのシステムで受験)
    函館、札幌、盛岡、仙台、山形、郡山、水戸、大宮、川越、千葉、日本橋、池袋、赤羽、品川、新宿、立川、町田、鎌倉、桜木町、新潟、富山、福井、甲府、長野、岐阜、浜松、名古屋、京都、大阪、神戸、奈良、和歌山、広島、徳島、高松、博多、佐賀、長崎、熊本、宮崎、鹿児島
  • オンライン受験(自宅など)

試験内容

  • 総則
  • 株式会社
    設立、株式、新株予約権、機関、計算等、定款の変更、事業の譲渡等、解散、清算
  • 持分会社
  • 社債
  • 組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転及び株式交付
  • 外国会社
  • 雑則
  • 罰則

合格率

50%程度

勉強時間・勉強方法

勉強時間

勉強時間は、人によって異なります。以下は、一つの目安です。

50時間 〜 100時間程度

勉強方法

まずは条文の構造を理解する

会社法は条文数が多いため、全体像を掴むことが重要です。

過去問・模試でアウトプット

全日本情報学習振興協会が提供するSMART合格講座では模試が提供されており、実践力を高められます。

公式問題集で反復学習

公式精選問題集が提供されており、試験対策に最適です

会社法法務士認定試験の書籍

会社法法務士認定試験の書籍を以下のリンクから検索することができます。

役立つサイト

会社法のプロとしての信頼を得られる資格

会社法法務士認定試験は、企業法務の専門性を証明できる実務的な資格です。 会社法は難解と言われますが、体系的に学べば必ず理解できます。 企業内での評価向上、キャリアアップ、転職、独立など、幅広いメリットが期待できる資格です。

企業法務のスキルを磨きたい方、会社法を武器にしたい方は、ぜひ挑戦してみてください。

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