Excel(エクセル)は、もはや事務職や経理職だけのツールではありません。営業、企画、マーケティング、エンジニア、さらには学生まで、あらゆるビジネスシーンで使われています。
そんなExcelスキルを客観的に証明できる資格として、圧倒的な知名度を誇るのが「MOSエクセル(Microsoft Office Specialist Excel)」です。
この記事では、MOSエクセルの概要から試験内容、レベル別の違い、合格率、勉強方法、勉強時間、取得するメリットまで詳しく解説します。
MOSエクセルとは?
MOS(Microsoft Office Specialist)は、Microsoft社が公式に認定している国際資格です。
Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Accessなど、Microsoft Office製品の操作スキルを証明できます。
その中でも最も人気が高いのが「MOS Excel(エクセル)」です。
MOSエクセルを取得するメリット
業務効率の劇的な向上
これが最大のメリットです。資格取得の過程で、あなたは「自己流」から「効率的・体系的」な操作スキルへと進化します。例えば、ショートカットキーの活用、便利な関数や機能の使いこなしによって、今まで30分かかっていた集計作業が10分で終わるようになる、といった変化が現実のものとなります。残業の削減にも直結する、時間投資以上のリターンが得られます。
社内での評価・信頼度の向上
職場で「このデータ、パッと集計してくれない?」と頼まれた際、誰もが驚くスピードと正確さでアウトプットを出せたらどうでしょうか。あなたのプロフェッショナルな仕事ぶりは上司や同僚から高く評価され、「あの人に任せれば安心」という信頼感につながります。これは、昇給やキャリアアップのチャンスを掴むための重要な要素です。
自信を持ってPCに向かえる
「この機能、どう使うんだっけ?」「変なことしちゃったらどうしよう…」といった不安は、作業効率を大きく落とします。MOSの学習を通じてExcelの機能を網羅的に理解することで、PC操作に対する確固たる自信が生まれます。この自信は、新しい業務やツールへの挑戦意欲にもつながります。
世界で通用するスキル証明
MOSは世界共通の国際資格です。もし将来的に海外での勤務や外資系企業への転職を考える場合でも、あなたのExcelスキルはグローバルスタンダードとして通用します。
スキルレベル
MOSエクセルには、スキルの難易度に応じて「スペシャリスト(一般レベル)」と「エキスパート(上級レベル)」の2つのレベルが設定されています。実務での活用度を考えると、この違いを理解しておくことが非常に重要です。
一般レベル
定型的なデータ入力・集計・簡単な資料作成をスムーズかつ正確にこなせるレベルです。まずはここから挑戦するのがおすすめです。
エキスパートレベル
非定型的な分析業務や大規模なデータ管理、テンプレート作成など、Excelの設計者としての役割を担えるレベルです。この資格は、「Excelのプロフェッショナル」としての評価を確固たるものにします。
MOSエクセルの資格試験について
分類
民間資格
受験資格
特にありません。年齢・国籍を問わずどなたでも受験できます。
申込期間
- 随時試験:各認定試験会場へお問合わせください(3営業日~1週間前)
- 全国一斉試験:試験日の約1ヶ月~1ヶ月半前から申込み開始
申込方法
インターネットで申し込みできます。
試験日
- 随時試験:各試験会場が設定した日程
- 全国一斉試験:毎月1回
合格発表
試験終了直後に判定されます。
受験料
- 一般価格:12,980円
- 学割価格: 9,680円
試験地
- 随時試験:全国約1500の試験会場より選択
- 全国一斉試験:全国 約30の受験地域より選択
試験形式
コンピュータ試験(CBT方式)
試験内容
Excel(一般レベル)
- ワークシートやブックの管理
ブックにデータをインポートする
ブック内を移動する
ワークシートやブックの書式を設定する
オプションと表示をカスタマイズする
共同作業のためにコンテンツを設定する - セルやセル範囲のデータの管理
シートのデータを操作する
セルやセル範囲の書式を設定する
名前付き範囲を定義する、参照する
データを視覚的にまとめる - テーブルとテーブルのデータの管理
テーブルを作成する、書式設定する
テーブルを変更する
テーブルのデータをフィルターする、並べ替える - 数式や関数を使用した演算の実行
参照を追加する
データを計算する、加工する
文字列を変更する、書式設定する - グラフの管理
グラフを作成する
グラフを変更する
グラフを書式設定する
Excel(エクスパート)
- ブックのオプションと設定の管理
ブックを管理する
共同作業のためにブックを準備する
言語オプションを使用する、設定する - データの管理、書式設定
既存のデータを使用してセルに入力する
データに表示形式や入力規則を適用する
詳細な条件付き書式やフィルターを適用する - 高度な機能を使用した数式およびマクロの作成
関数で論理演算を行う
関数を使用してデータを検索する
高度な日付と時刻の関数を使用する
データ分析を行う
数式のトラブルシューティングを行う
簡単なマクロを作成する、変更する - 高度な機能を使用したグラフやテーブルの管理
高度な機能を使用したグラフを作成する、変更する
ピボットテーブルを作成する、変更する
ピボットグラフを作成する、変更する
合格率
70〜80%前後
勉強時間・勉強方法
勉強時間
Excel初心者の場合
- 一般:40~60時間
- Expert:80~120時間
Excel経験者の場合
- 一般:20~30時間
- Expert:40~60時間
勉強方法
独学で取得できます。
MOSエクセルの書籍
MOSエクセルの書籍を以下のリンクから検索することができます。
役立つサイト
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
主催団体のサイトです。試験の最新情報をチェック出来ます。
MOSエクセルはコスパ最強の実務資格
MOSエクセルは、短期間の勉強で実務に直結するスキルを証明できる資格です。
Excelスキルを「見える化」したいなら、MOSエクセルは間違いなくおすすめです。
これからExcelを武器にしたい方は、ぜひMOSエクセル取得にチャレンジしてみてください。

