情報処理安全確保支援士試験(試験日・試験内容・受験料)を徹底解説!

デジタル化が加速し、AIやIoTが日常に溶け込む現代において、最も重要なリスクは何でしょうか?それは間違いなく「サイバーセキュリティ」です。企業や組織にとって、顧客情報や機密データの漏洩は、事業継続を脅かすほどの危機に直面します。

そんな時代だからこそ、今、最も市場価値が高く、キャリアアップに直結する国家資格があります。それが、情報セキュリティ分野における唯一の国家資格・士業である「情報処理安全確保支援士」です。

この記事では、情報処理安全確保支援士を目指す方のために、試験の概要から難易度、勉強方法まで徹底的に解説していきます。

目次

情報処理安全確保支援士試験とは

情報処理安全確保支援士試験は、以前からおこなわれていた「情報セキュリティスペシャリスト試験」の内容をベースにして、2017年4月から始まった試験です。情報セキュリティについての国家資格であり、情報処理の促進に関する法律に基づいて情報処理技術者としての知識やスキルがあることを認定します。

なぜ今、支援士が求められるのか?

サイバー攻撃の手口は日々巧妙化し、被害も甚大化しています。ランサムウェアによる事業停止、サプライチェーン攻撃による広範囲な被害、国家レベルのサイバー戦争の脅威など、対策なしには企業活動は成り立ちません。

企業は、単なる技術者ではなく、経営的視点と法的知識を兼ね備え、組織全体のセキュリティ戦略を立案・実行できるプロフェッショナルを緊急で求めています。

支援士は、単にファイアウォールを設定できる技術者ではなく、

  • 経営層に対するリスク説明と対策提言(リスクマネジメント)
  • インシデント発生時の初動対応とフォレンジック(インシデントレスポンス)
  • セキュリティポリシーや規定の策定(ガバナンス)
  • 従業員に対するセキュリティ教育の実施

といった、組織のセキュリティ体制全体を支える「守りの司令塔」としての役割を担います。

情報処理安全確保支援士試験の資格試験について

分類

国家資格

受験資格

誰でも受験できます。

申込期間

春季:1月中旬~下旬
秋季:7月中旬~下旬

申込方法

インターネットで申し込むことができます。

試験日

春季:4月
秋季:10月

合格発表

春季:6月中旬
秋季:12月中旬

受験料

7,500円

試験地

全国主要都市

試験内容

試験方式

 時間形式問題数
午前Ⅰ50分多肢選択式30問
午前Ⅱ40分多肢選択式25問
午後150分記述式4問中、2問を選択して回答

午前Ⅰの出題範囲

応用情報技術者試験の午前試験の出題範囲と同様

午前Ⅱの出題範囲

分野カテゴリ
テクノロジ系データベース
ネットワーク
セキュリティ
システム開発技術
ソフトウェア開発管理技術
マネジメント系サービスマネジメント
システム監査

午後の出題範囲

分野カテゴリ
情報セキュリティマネジメントの推進又は支援に関すること情報セキュリティ方針の策定、情報セキュリティリスクアセスメント(リスクの特定・分析・評価ほか)、情報セキュリティリスク対応(リスク対応計画の策定ほか)、情報セキュリティ諸規程(事業継続計画に関する規程を含む組織内諸規程)の策定 など
情報システムの企画・設計・開発・運用におけるセキュリティ確保の推進又は支援に関すること企画・要件定義(セキュリティの観点)、製品・サービスのセキュアな導入、アーキテクチャの設計(セキュリティの観点)、セキュリティ機能の設計・実装、セキュアプログラミング など
情報及び情報システムの利用におけるセキュリティ対策の適用の推進又は支援に関すること暗号利用及び鍵管理、マルウェア対策、バックアップ、セキュリティ監視並びにログの取得及び分析、ネットワーク及び機器(モバイル機器ほか)のセキュリティ管理、脆弱性への対応、物理的及び環境的セキュリティ管理(入退管理ほか)、アカウント管理及びアクセス管理 など
情報セキュリティインシデント管理の推進又は支援に関すること情報セキュリティインシデントの管理体制の構築、情報セキュリティ事象の評価(検知・連絡受付、初動対応、事象をインシデントとするかの判断、対応の優先順位の判断ほか) など

合格率

20%前後

勉強時間・勉強方法

勉強時間

100~200時間程度

勉強方法

独学でも可能ですが、通信講座などスクールで勉強した方が効率的に勉強を進めることが出来ます。

情報処理安全確保支援士試験の書籍

情報処理安全確保支援士試験の書籍を以下のリンクから検索することができます。

役立つサイト

情報処理安全確保支援士は「未来を守る」資格

情報処理安全確保支援士試験は、生半可な気持ちで挑める試験ではありません。しかし、その高い壁を乗り越えることで得られる専門知識、そして国家資格としての社会的信用は、計り知れない価値があります。

この資格は、単なる技術資格ではなく、「日本の情報社会の安全を守る」という高い使命感を持つ、プロフェッショナルとしての証です。

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