家電製品エンジニア(試験日・試験内容・受験料)を徹底解説!

家電量販店やメーカーの現場で、確かな技術力と専門知識を武器に活躍できる資格——それが「家電製品エンジニア」です。 家電の多機能化・ネットワーク化が進む現代では、単なる“家電好き”では太刀打ちできない場面が増えています。設置、初期設定、トラブル診断、安全点検、法規対応まで、ユーザーの生活を支える高度なスキルが求められるようになりました。

この記事では、家電製品エンジニアの資格概要、試験内容、難易度、メリットまで深掘りしていきます。

目次

家電製品エンジニアとは

家電製品エンジニアとは、家電製品の修理や点検、メンテナンスを行うための専門資格です。
家電製品エンジニアは主に技術者向けの資格で、修理やメンテナンスを行う人向けのものです。

「AV情報家電」「生活家電」の2種類の資格区分があります。両資格に合格された場合は「家電製品総合エンジニア」資格が付与されます。

家電製品エンジニアと家電アドバイザーの違い

よく混同されがちなのが「家電製品エンジニア」と「家電製品アドバイザー」です。

  • 家電製品アドバイザー
    → 消費者向けの接客・説明に強い資格
  • 家電製品エンジニア
    → 技術・構造・安全・法規に強い資格

つまり、エンジニア資格はより専門性が高く、技術寄りの資格と言えます。
販売職でも、技術的な質問に強くなりたい方や、修理・施工・管理業務に携わる方には、エンジニア資格が特におすすめです。

試験の構成と選べる2つの区分

家電製品エンジニアの試験は、対象とする製品によって2つの区分に分かれています。自分の得意分野や仕事の内容に合わせて選択(あるいは両方受験)することが可能です。

生活家電

主に「白物家電」と呼ばれる製品群を担当します。

  • 対象製品: 冷蔵庫、洗濯機、エアコン、電子レンジ、炊飯器、掃除機など。
  • 求められる知識: モーターの制御、ヒートポンプ技術、マイクロ波、センサー技術、さらにはフロン排出抑制法などの法令知識。

AV情報家電

テレビやオーディオ、パソコン周辺機器などを担当します。

  • 対象製品: 液晶・有機ELテレビ、BDレコーダー、デジタルカメラ、オーディオ機器、PC、ネットワーク機器。
  • 求められる知識: デジタル放送の仕組み、4K/8Kの映像技術、Wi-Fi/Bluetoothなどの通信規格、OSの基礎知識。

エグゼクティブ級

両方の区分に合格し、かつ一定以上の高得点をマークすると「エグゼクティブ級」として認定されます。これは、家電の全ジャンルにおいて最高峰の知識を持っている証となります。

家電製品エンジニアを取得するメリット

客観的な技術力の証明

修理現場において、お客様は「本当にこの人は直せるのか?」という不安を抱いています。名刺に「家電製品エンジニア」のロゴがあるだけで、信頼感は劇的に向上します。

トラブル解決スピードの向上

独学の知識は「経験則」に頼りがちですが、資格取得を通して体系的に学ぶことで、故障の原因を論理的に切り分けられるようになります。「なんとなく部品を変えてみる」のではなく、「この症状ならこの回路が怪しい」という確信を持った作業が可能になります。

スマート家電時代に強い

IoT家電の普及により、ネットワーク設定の需要が急増。 家電製品エンジニアはまさに“時代に求められる資格”です。

家電アドバイザーとの相乗効果が高い

すでに「家電製品アドバイザー」を持っている方が、エンジニア資格を取得することで、
「説明+技術」両面に強い人材として重宝されます。

家電製品エンジニアが向いている人

  • 家電量販店で働いている
  • 家電メーカー・関連企業に勤めている
  • 修理・保守・施工の仕事に興味がある
  • 技術的な裏付けを持って接客したい
  • 家電の仕組みを理解するのが好き

家電製品エンジニアの資格試験について

分類

民間資格

受験資格

誰でも受験できる

申込期間

7月中旬~8月中旬
1月中旬~2月中旬

申込方法

インターネットで申し込み出来ます。

試験日

年2回(9月、3月)

合格発表

試験から約1か月後

受験料

  • AV情報家電・生活家電 両資格を受験【4科目受験】:8,800円(税込)
  • AV情報家電・生活家電 いずれかの資格を受験【2科目受験】:9,400円(税込)
  • 試験科目の免除により2科目を受験:12,400円(税込)
  • 試験科目の免除により1科目を受験:6,200円(税込)

試験地

全国約300か所のCBT試験会場

試験内容

家電製品エンジニア(AV情報家電)

  • 基礎技術
    ①修理業務の基礎、②デジタル信号処理技術、③ネットワーク技術、④デジタル放送とテレビ、⑤ディスプレイ、⑥オーディオシステム、⑦デジタルスチルカメラ・デジタルビデオカメラ、⑧.デジタルディスクレコーダー、⑨映像機器の接続・設定、⑩映像機器の接続・設定、⑪電池、⑫関連法規/規格
  • 応用技術

家電製品エンジニア(生活家電)

  • 基礎技術
    ①生活家電の基礎 、②冷凍サイクルの基礎 、③ルームエアコン 、④冷蔵庫、⑤除湿機 、⑥加湿器 、⑦空気清浄機 、⑧換気扇 、⑨洗濯機 、⑩電子レンジ 、⑪IHクッキングヒーター 、⑫IHジャー炊飯器 、⑬掃除機、⑭温水洗浄便座 、⑮ヒートポンプ給湯器 、⑯太陽光発電システム、⑰蓄電池システム 、⑱LED照明、⑲生活家電に関する法規 、⑳全項目 共通事項
  • 応用技術

合格率

25%前後

勉強時間・勉強方法

勉強時間

60時間前後

勉強方法

独学で取得可能です。

家電製品エンジニアの書籍

家電製品エンジニアの書籍を以下のリンクから検索することができます。

役立つサイト

家電のプロとして活躍したいなら必須の資格

家電製品エンジニアは、家電の設置・設定・修理・安全点検まで対応できる技術者の証であり、家電量販店やメーカーでのキャリアアップに直結する資格です。

  • 家電の仕組みを深く理解したい
  • 技術職としての専門性を高めたい
  • お客様の「困った」を解決したい
  • スマート家電時代に強い人材になりたい

そんな人にとって、家電製品エンジニアは強力な武器になります。

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