コンピュータグラフィックス(CG)は、もはや映画やゲームだけの技術ではありません。建築、医療、広告、製造、シミュレーション、さらにはVR/ARまで、あらゆる産業の基盤技術として広がっています。 そんな中で注目されている資格が、CGエンジニア検定です。
CGの仕組みを理解し、ソフトウェアやシステムを開発できるエンジニアを目指す人にとって、この検定は「体系的に学べる指標」として非常に有効です。 本記事では、CGエンジニア検定の特徴から難易度、メリット、勉強法まで詳しく解説します。
CGエンジニア検定とは
CGエンジニア検定は、公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が主催する検定試験です。
CG-ARTSは、CG・映像・メディア分野の教育と人材育成を目的とした団体で、大学や専門学校、企業とも深い関わりを持っています。
この検定は、単なる「ツール操作」ではなく、
- CGを生成・表示する仕組み
- 3Dグラフィックスの理論
- プログラミングや数学的処理
- ハードウェア・ソフトウェアの知識
といった、CG制作の根幹を支えるエンジニアリング知識を評価する点が大きな特徴です。
そのため、CGデザイナー向けの資格というよりは、
CGエンジニア・ゲームプログラマー・映像技術者向けの資格と言えるでしょう。
CGエンジニア検定の試験区分とレベル
ベーシック(Basic)
CGやプログラミングの基礎知識を問う初級レベルです。
主な対象者
- CG・ゲーム業界を目指す学生
- プログラミング初心者
- IT・情報系の基礎力を身につけたい人
特徴
- 数学・物理の基礎レベル
- CGの基本原理を理解しているかが問われる
- 専門学校・大学の授業レベルに近い
初学者でも、しっかりと対策すれば十分に合格が狙える内容です。
エキスパート(Expert)
CGエンジニアとしての実務レベルの理論力を問う上級試験です。
主な対象者
- CGエンジニア志望者
- ゲーム・映像業界の技術職
- 3Dグラフィックスを扱うプログラマー
特徴
- 数学・線形代数・アルゴリズムの理解が必須
- CG理論を「説明できる」レベルが求められる
- 業界でも評価されやすい
IT・CG系資格の中でも、理論重視で難易度が高い部類に入ります。
CGエンジニア検定を取得するメリット
体系的な知識の「土台」ができる
独学でCGを学ぶと、特定のソフトの操作方法には詳しくなっても、背景にある理論はスルーしてしまいがちです。検定の勉強を通じて理論を体系的に学ぶことで、「なぜこの設定を変えるとこうなるのか?」という根拠を持って作業できるようになります。
信頼の証明(就職・転職)
特に大手ゲームメーカーやツール開発企業、製造業のR&D(研究開発)部門では、この検定の価値が認められています。履歴書に書くことで、「私は数学的な裏付けを持ってCGを扱えます」という客観的な証明になります。
CGエンジニア検定はどんな人におすすめ?
CGエンジニア検定がおすすめな人
- CG・ゲーム業界を目指している
- プログラミング×CGの知識を身につけたい
- 理論から理解するのが好き
- 将来、技術職として働きたい
あまり向いていない人
- デザイン操作だけを学びたい
- 数学・理論が極端に苦手
- 短期間で簡単に取れる資格を探している
CGエンジニア検定の資格試験について
分類
民間資格
受験資格
誰でも受験できます。
申込期間
- 前期:4月上旬~6月上旬
- 後期:9月上旬~10月下旬
申込方法
インターネットで申し込めます。
試験日
- 前期:7月中旬
- 後期:11月下旬
合格発表
試験から1カ月後
受験料
- ベーシック:5,600円
- エキスパート:6,700円
試験地
北海道、宮城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、石川、京都、大阪、兵庫、広島、愛媛、福岡、沖縄
試験内容
- ベーシック
ディジタルカメラモデル、画像の濃淡変換とフィルタリング処理、モデリング、レタリング、アニメーション、システムと規格、関連知識 - エキスパート
CGとディジタルカメラモデル、座標変換とパイプライン、モデリング、レンダリング、アニメーション、画像処理、視覚に訴えるグラフィックス、CGシステム、知的財産権、関連知識
合格率
- ベーシック:63%
- エキスパート:39%
勉強時間・勉強方法
勉強時間
- ベーシック:30時間程度
- エキスパート:60時間程度
勉強方法
独学で取得可能です。
CGエンジニア検定の書籍
CGエンジニア検定の書籍を以下のリンクから検索することができます。
役立つサイト
- 公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)
主催団体のサイトです。試験の最新情報をチェック出来ます。
CGエンジニア検定は「技術力を証明できる本格資格」
CGエンジニア検定は、
- CG制作の仕組みを理解している
- エンジニアとしての基礎力がある
- 技術を理論的に説明できる
ことを客観的に証明できる、非常に価値の高い資格です。
決して楽な試験ではありませんが、その分、取得後は確かな自信と評価につながります。
CG・ゲーム・映像業界を本気で目指す方は、ぜひCGエンジニア検定への挑戦を検討してみてください。

