美容業界、特にエステティックの世界でキャリアを築きたいと考えたとき、最初にぶつかる壁が「どの資格を取ればいいのか?」という悩みですよね。日本のエステ業界には国家資格が存在しないため、民間資格の重要性が非常に高いのが特徴です。
その中でも、業界最大手の団体である一般社団法人日本エステティック協会(AJESTHE)が発行する「AJESTHE認定エステティシャン」は、まさにエステティシャンの「登竜門」であり「信頼の証」とも言える資格です。
今回は、AJESTHE認定エステティシャンの価値から取得方法、試験の難易度、そして現役エステティシャンがこの資格を持つべき理由まで徹底解説します。
1. AJESTHE認定エステティシャンとは?
「AJESTHE認定エステティシャン」は、日本で最も歴史と権威があるエステティック団体の一つ、一般社団法人日本エステティック協会(AJESTHE)が認定する資格です。
この資格は、エステティシャンとして歩み始めるための「基礎知識」と「基本技術」をすべて網羅していることを証明するものです。
なぜこの資格が「業界標準」なのか
日本のエステ業界には、大きく分けて「日本エステティック協会(AJESTHE)」と「日本エステティック業協会(AEA)」という二つの大きな団体があります。どちらも信頼性は高いですが、AJESTHEは1972年に設立された日本で最も古い団体であり、会員数や認定校の数も圧倒的です。
そのため、求人票の応募条件に「AJESTHE認定資格保持者優遇」と書かれることが多く、実質的な業界の共通ライセンスのような役割を果たしています。
資格取得のメリット:なぜ「独学」ではいけないのか
エステティシャンは、資格がなくても名乗ることはできます。しかし、なぜあえて「認定エステティシャン」を目指す必要があるのでしょうか。そこには3つの明確な理由があります。
確かな「衛生管理」の知識を証明できる
エステティックは、お客様の肌に直接触れる仕事です。一歩間違えれば肌トラブルや感染症のリスクを伴います。AJESTHEのカリキュラムには、解剖生理学や皮膚科学に加え、厳しい「衛生・消毒」の項目が含まれています。「なんとなく綺麗にする」のではなく、「医学的・科学的根拠に基づいて安全に施術できる」ことを証明できるのは、プロとして最大の武器になります。
お客様からの信頼獲得(カウンセリング力の向上)
最近のお客様は非常に勉強熱心です。成分や理論について質問された際、感覚だけで答えるエステティシャンは信頼されません。認定エステティシャンの学習を通じて、皮膚の構造(表皮・真皮・皮下組織)や筋肉、リンパの流れを論理的に説明できるようになるため、物販(ホームケア商品の販売)やコース提案の成約率も格段に上がります。
キャリアアップと給与面での優遇
多くのエステサロンでは、資格手当(月額3,000円〜10,000円程度)を設定しています。また、将来的に「認定講師」を目指したり、自分のサロンを開業したりする際、AJESTHEの正会員であることは、大手メーカーとの取引やサロンの格付けにおいて有利に働きます。
どんな人におすすめの資格?
AJESTHE認定エステティシャンは、次のような方に特におすすめです。
- エステ業界で長く働きたい
- 未経験から本格的に学びたい
- 技術と理論を両立したい
- お客様に信頼されるエステティシャンになりたい
- 将来は独立・開業を視野に入れている
「なんとなく施術するエステティシャン」から「根拠を持って提案できるプロ」へ成長したい方に最適です。
AJESTHE認定エステティシャンの資格試験について
分類
民間資格
取得資格
次の(1)(2)の両方の要件に該当する正会員者(要証明)
(1)エステティシャンセンター試験に合格
(2)協会認定校での300時間以上コースまたは1000時間以上コースの修了、または実務経験1年以上
申込期間
試験日程の1ヶ月前まで
申込方法
AJESTHE認定エステティシャン認定校でのお申込み、または、インターネットから願書をダウンロード
試験日
- 2月中旬
- 7月中旬
- 11月中旬
合格発表
各試験での合格判定後、2か月間程度を目安に掲示いたします。
受験料
10,560円(税込)
試験地
全国主要都市
試験内容
筆記試験
エステティシャンセンター試験(4肢択一:マークシート式・100問)
技術試験
技術力確認試験(フェイシャル/ボディ:手技のみ)
合格率
非公開
勉強時間・勉強方法
勉強時間
300時間以上
勉強方法
AJESTHE認定エステティシャンを取得するには、自分の現在の状況に合わせたルートを選ぶことが重要です。
これからエステを目指す学生・未経験者
【認定校(専門学校・スクール)に通うルート】 全国にあるAJESTHE認定校で300時間以上のカリキュラムを履修します。
- メリット: 講師から直接指導を受けられるため、技術のクセがつきにくい。卒業と同時に試験を受けられる。
- 期間: 全日制なら約半年、働きながらの夜間・通信なら1年程度。
すでにサロンで働いている実務経験者
【実務経験 + 通信講座ルート】 1年以上の実務経験がある場合、協会が指定する通信教育(eラーニングなど)を受け、筆記試験に合格すれば取得可能です。
- メリット: 仕事を辞めずに取得できる。費用が安く済む。
- 注意点: 技術試験の対策を自力(またはサロンの先輩の指導)で行う必要がある。
AJESTHE認定エステティシャンの書籍
AJESTHE認定エステティシャンの書籍を以下のリンクから検索することができます。
役立つサイト
- 一般社団法人日本エステティック協会(AJESTHE)
主催団体のサイトです。試験の最新情報をチェック出来ます。
AJESTHE認定エステティシャンは“一生使える資格”
AJESTHE認定エステティシャンは、単なる肩書きではありません。
それは、エステティシャンとしての基礎力・信頼・将来性を証明する資格です。
美容業界は華やかに見える一方で、実力主義の世界。だからこそ、第三者機関による客観的な評価は大きな武器になります。
- 技術に自信を持ちたい
- キャリアの選択肢を広げたい
- お客様から選ばれる存在になりたい
そう考えている方は、AJESTHE認定エステティシャンへの挑戦を、ぜひ前向きに検討してみてください。
資格は「ゴール」ではなく、理想の働き方を実現するためのスタートラインです。
その第一歩として、AJESTHE認定エステティシャンは非常に価値ある選択肢と言えるでしょう。

